コーチの作用と選手の反作用

「10の力で押すと、10の力で押し返される」。これは運動の第三法則、作用・反作用の法則ですが、指導現場のコーチと選手の関係に似ていると感じたので、この法則をコーチと選手に当てはめて考えてみました。

「コーチは作用の力で選手を説き伏せ、選手は反作用の力で反発する」

コーチの作用

スポーツに限らず、日本全体の指導環境は縦社会。この環境でコーチの作用(指導)は、今なお絶対的な力を持っています。この指導環境のもとで、コーチは強い力で説き伏せながら、選手を指導しています。

また別の側面では、コーチは指導内容に確証がなくても、この作用の力が強いほど、選手に対して強引に押し通すことができてしまいます。この状態はコーチと選手の間を一方通行にし、コーチの発言をより強固にし、選手の声がコーチに届かなくなります。

このように、絶対的な力があり、強引に押し通すことをできるのが、コーチの作用です。

選手の反作用

青年期に近づくほど、選手たちも物事を論理的に考えるようになります。理解できないこと、不条理なことに対する、反作用の力は強くなっていきます。とはいうものの、主張したいことがあっても、基本的に選手側からの主張が受け入れられないのが今の指導現場。

この選手の反作用は、時間とともに強力になっていきます。そして、主張できない、しかも表面化しない反作用は、コーチの見えない場所で鬱積していきます。

鬱積し尽くした反作用の集まりは、あるタイミングで表に出てきます。コーチが気づいた時には、解決するための手段や方法を見つけにくく、コーチと選手の間に大きな亀裂が生じることが多いです。

このように、コーチからは見えにくく、鬱積が積み重なるほどに強力になるのが選手の反作用です。

作用を分析する

選手との距離があり、成果が上がらずに悩んでいるコーチは、自分の作用(指導)を分析してみてください。具体的には、自分が発している内容が、選手たちにどのように届いているのかを分析します。

選手目線で、自分の言葉がどのように受け入れられているかを考えると、悩みを解決するヒントが必ず見つかります。

Related Articles